「勉強モード」ではなく
「コミュニケーションモード」
日本人は何でも頭の中で「字」にして考えすぎます。まずはそのくせを直し、「フレーズ」を聞いて話すことを習慣づけましょう。外国に住む日本人が、最初は「字」で考えていて、会話できないと悩むのですが、ある日そういうのをやめよう!と思ったとたんにコミュニケーションできるようになります。
ASLではできるだけそれに近い環境を作っているので、同じような変化が表れます。人によりかかる時間は違いますが、今まですべての生徒さんに効果が現れています。
言葉は勉強するものではありません。自然な会話での外国語の「リズム」をつかむこと、短くて、語呂良くまとまっている「フレーズ」を使うこと、自分の「思った通りに」話すことが重要です。言葉は勉強するものではなく、習うもの、慣れるものです。
なるべく学校の雰囲気をなくそうと、ASLでは講師と生徒をへだてる机を置かないなど工夫しています。そうすることで「勉強モード」から離れて、「コミュニケーションモード」が始まります。
必要なのは本人の声と耳
ちまたにはCDも本もあふれていますが、本当に大切なのは本人の声と耳。本を使うときは文字ではなく絵を見ながら話をします。
例えば、グループコースではひとりが声を出して読み、他の生徒は本を見ずに聞き入り、質問をします。これによってコミュニケーションが生まれます。
ASLでは辞書は使いません。ひとつの言葉は、多くの意味があります。辞書で引いた言葉で置き換えてしまうのは、誤解のもと。すでに知っている簡単な言葉で十分説明できるものです。
言葉だけでなくもっと大切なこと・・・・
人と人が互いに自分の意思を伝えあい、認識を共有することで社会は成り立っています。
自分の意思を相手に伝えたいという『人間の欲』は、言葉のない時代には音を発声したり、身振り手振りを駆使したりすることで達成されました。言葉が形成されると、人は言葉を使って思考するようになりました。
意思や感情を言葉で表現することは、混沌として複雑な心の内をすっきりと片付け、自分自身を深く知ることにつながっていきます。
外国語を体験して学ぶこと
ASLでは、言葉を体験して学ぶことをモットーにしています。コミュニケーション能力は反復練習でしか養われません。
文字を目で見て記憶する、いわゆる「勉強」ではなく、外国語特有の音を耳で聞いて慣れることが重要です。
日常生活からかけ離れた特殊なものとして外国語を暗記するのではなく、自分の日常に関連付けて理解できるようになれば、あなたのコミュニケーション能力は飛躍的に向上するはずです。